小児の体格を評価するための指標のひとつに
①肥満度がある。
幼児・学童期の肥満度 – カコモンズ
- 肥満度…実測体重と標準体重との差を標準体重との比較により表したもの
(体重が標準体重と同じであれば肥満度は0%、重ければプラス、軽ければマイナスになる )
※身長のデータが不要なため体重と標準体重のみで計算ができる。
対象:幼児~小児(17歳以下)
計算式:肥満度(%)=[実測体重(㎏)-標準体重(㎏)]÷標準体重(㎏)×100
評価基準:幼児用or児童・生徒用の基準を用いる
〈幼児用(1~5歳)〉[1]
-20%以下…やせすぎ
-15%以下…やせ
-16%~+14%…ふつう
+15%以上…ふとりぎみ
+20%以上…ややふとりすぎ
+30%以上…ふとりすぎ
〈児童・生徒用(6~17歳)〉[2]
-30%以下…高度やせ
-20%以下…やせ
-21%~+19%…普通
+20%以上…軽度肥満
+30%以上…中等度肥満
+50%以上…高度肥満
表の中の男子の各年齢での体重と標準体重を用いる。
肥満度=[実測体重(㎏)-標準体重(㎏)]÷標準体重(㎏)×100に当てはめて肥満度を計算し、
〈児童・生徒用(6~17歳)〉の基準値をもとに判定する。
7歳:(24-24)÷24×100=0% 判定→普通
8歳:(29-28)÷28×100=3.5…% 判定→普通
9歳:(36-31)÷31×100=16.1…% 判定→普通
10歳:(44-35)÷35×100=25.7…% 判定→軽度肥満
11歳:(50-38)÷38×100=31.5…% 判定→中等度肥満
12歳:(57-44)÷44×100=29.6…% 判定→軽度肥満
上記より、肥満と判定されるのは10歳、11歳、12歳の時であり、
初めて肥満に当てはまる判定となったのは「〇(3) 10歳」である。
また、別解として②ローレル指数を用いる方法もある。
ローレル指数は「体重(kg) ÷ 身長(cm)3 × 107」で算出でき、160を超えると肥満と判定する。
この場合は身長と体重のみを用いるので標準体重の記載がなくても計算が可能である。
計算は記載しないがローレル指数を用いた場合でも初めて肥満と判定されるのは10歳(指数160)の時である。
※引用元
[1] 日本小児医療保健協議会 栄養委員会 小児肥満小委員会,幼児肥満ガイド,https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/2019youji_himan_G_ALL.pdf(2024/10/23閲覧)
[2] 日本学校保健会,児童生徒等の健康診断マニュアル,https://www.gakkohoken.jp/book/ebook/ebook_H270030/index_h5.html(2024/10/23閲覧)
文責:アヒル(O)