水溶性ビタミンの作用(いつ?どこで?何の補酵素として?必要なのか)は頻出なので必ず覚えておきましょう。
※栄養素の代謝についての問題でも、水溶性ビタミンについての問題でも出題されます。
一石二鳥なので「絶対的得点源」にしましょう。
(1) 〔
ビタミンB2 〕は、フラビン酵素の補酵素として働く。
ビタミンB2は別名
リボフラビンです。
フラビン酵素のフラビンはその名の通りビタミンB2からきています。
(2) ビタミン
B6は、たんぱく質摂取量の増加に伴い必要量が〔
増加 〕する。
38-71と同様です。
絶っっっっっ対に忘れてはいけない内容です。
国試の出題において、「摂取量が増えると必要量が増えるビタミン」はそれぞれ下記の通りです。
糖質はB1、脂質はB2、たんぱく質はB6、の必要量(要求量)がそれぞれ増加します。
(3) ビタミン
B12は、内因子と結合すると吸収が〔
促進 〕される。
ビタミンB
12が吸収されるには、胃から分泌される内因子が必要です。内因子と結合したビタミンB12は回腸から吸収されていきます。
胃の全摘患者の場合、内因子を分泌する胃が存在しないのでビタミンB
12欠乏に注意が必要です。
※全摘3~5年後に巨赤芽球性貧血を生じる場合がある。
〇(4) 葉酸は、DNAの合成に必要である。
正しい文章です。葉酸はDNAの合成に必要で、欠乏するとDNA合成に障害が生じます。
赤血球合成時に欠乏が生じると「巨赤芽球性貧血」が生じますが、
このとき赤血球だけでなく他の血球も合成・成熟に障害が起きるので「汎血球減少」が生じます。
汎血球減少は葉酸欠乏のほかに「再生不良性貧血」の際にも生じています。
(5) 〔
ナイアシン 〕は、生体内でトリプトファンから合成される。
トリプトファンから合成されるビタミンは「ナイアシン」です。
トリプトファン60mgからナイアシン1mgが合成されます。この変換効率はナイアシン当量(mgNE)の計算で用いられるのでしっかりと覚えておきましょう。
参考)
ナイアシン当量(mgNE) = ナイアシン(mg) + 1/60トリプトファン(mg)
文責:アヒル