38-191, 192 200 床の K 病院に勤務する管理栄養士である。給食は直営によりクックサーブ方式で運営されている。

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38-191, 192 次の文を読み「191」、「192に答えよ

200 床の K 病院に勤務する管理栄養士である。給食は直営によりクックサーブ方式で運営されている。この病院では、毎食 20 食分の全粥を作っている。調理師から、全粥の出来上がりを一定にするにはどうしたらよいかとの相談を受けた。

38-191 全粥の調理の標準化による適合(製造)品質の向上に向けて、検討を行うこととした。加える水の量のほかに、重視すべき管理項目として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。

室温・湿度

沸騰までの時間

⑶ 中心温度

⑷ 出来上がり重量

 

38-192 表は、見直した調理作業指示書(20 食分)である。 1 食分の米を 50 g としたときの「加える水」の量(kg)である。最も適当なのはどれか。 1つ選べ。

⑴ 6.0

6.4

7.2

8.4

8.8

 

 

厚生労働省. 『第38回管理栄養士国家試験の問題(午後の部)』(2024) .

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001218344.pdf, (2025年2月12日閲覧)

 

解答・解説を見る

 

38-191 適合(製造)品質は、「出来栄えの品質」と考えることができる。

適合(製造)品質 (実際の提供時に目指す品質)→実際に提供した食事を評価

※「調理後」の計画や設計通りに出来たか?の評価。

 

ここでは、全粥の出来上がり品質が設計通りで一定である。ことが出来栄えの品質となる。

全粥の完成形を一定にするためには、

米重量に対する加水量や、加熱中の水分蒸発量、

出来上がり重量が米の何倍になるか?など

調理手順の標準化を進める必要がある。

 

室温・湿度

全粥を大量調理する上で室温や湿度が大きく関与するとは考えづらく不適である。

 

沸騰までの時間

沸騰までの時間を決めることで、加熱中の水分蒸発量を推測することはできるが

(4)の出来上がり重量適合(製造)品質において最も重要であるため最適とは言えない

また192の作業指示書で沸騰継続時の水の蒸発量や沸騰継続時間は記載されているが

沸騰まで(加熱中)の時間は記載されておらず、考慮する必要はないと裏読みできる。
→沸騰までの時間が必要であれば、それも見直し後の作業指示書に書かれているはず。

 

⑶ 中心温度

全粥の調理中は沸騰している前提のため、中心温度を測ってもほぼ100°Cである。

 

⑷ 出来上がり重量

適合(製造)品質≒「出来栄えの品質」における最重要項目である。

 

 

38-192 問題文より、1食分あたりの米の使用量は50gで、20食分を調製するため使用する米の量は

50 g/食 × 20 食 = 1000g = 1kgである。

さらに、作業指示書最上段にある米と水の重量比率は 1 : 6 であるため

純粋に全粥調製に必要な水の量は6 kgとなる。

実際には、この6kgの水に加えてさらに

沸騰中に蒸発する水を合わせて使用する必要がある。

沸騰中に蒸発する水分量は1分あたり40g

沸騰継続時間は30分

とあるので、沸騰中に蒸発する水は

40 g/分 × 30 分 = 1200 g = 1.2 kgとなる。

 

故に④で加える水の量は

6.0 kg (米の6倍量の水)1.2 kg (沸騰中に蒸発する水) 7.2 kg (④で加える水) となる。

 

⑴ 6.0

6.4

7.2

8.4

8.8

 

文責:アヒル

 

 


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