更年期は閉経に伴い以下のようなホルモン分泌の変化が起こり、身体に影響を与える。
①卵巣から分泌されるホルモンが減少する
・卵巣の卵胞から分泌されるエストロゲン
・卵巣の黄体から分泌されるプロゲステロン
この2つのホルモンの分泌が減少する。39-92、38-93
40-23(5)に、「誤) 女性では、エストロゲン分泌は増加する。」出題されている。
②フィードバックで分泌が増加するホルモンがある
エストロゲン、プロゲステロンの減少により、
下垂体前葉からはこの2つのホルモンの分泌を促進するホルモン(卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモン)の分泌が増加する。
また、この2つのホルモン(卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモン)の分泌を促進するために
視床下部での性腺刺激ホルモン放出ホルモンの分泌も増加する。
※要するに、「エストロゲン(orプロゲステロン)足りねぇぞ!!!もっと出せ!!」という
指令(〜〜刺激ホルモン, 〜〜刺激ホルモン放出ホルモン)がたくさん出る。
また、エストロゲンには以下のような作用がある。
・脂質代謝の制御(LDLコレステロールやTGを減らし、HDLコレステロールを増やす)
・骨吸収の抑制(骨を削らせない)
・インスリン抵抗性の抑制(インスリンの効きをよくする)
・一酸化窒素産生(動脈硬化の抑制)
しかし、更年期ではエストロゲン分泌が抑制される(減少する)ので、
上記の作用が減弱し逆の現象が起きる。
・脂質異常症 (LDLやTGは増え、HDLは減る)
・骨粗鬆症 (骨吸収のブレーキが効かなくなる)
・耐糖能異常 (インスリン抵抗性)
・動脈硬化 (一酸化窒素増加)などが起こりやすくなる。
解説の都合上(2)の解説を先に書きます。
⑵ 卵胞刺激ホルモンの分泌量は、〔 増加する 〕。
エストロゲン、プロゲステロンの減少により、
下垂体前葉からは
この2つのホルモンの分泌を促進するホルモン(卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモン)の分泌が増加する。
37-91(3) 「誤) 更年期の生理的変化において、卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌量は減少する。」が出題されている。
⑴ 性腺刺激ホルモン放出ホルモンの分泌量は、〔 増加する 〕。
(2)の解説の通り、卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモンの分泌を促進するために、
視床下部での性腺刺激ホルモン放出ホルモンの分泌は増加する。
37-91(1)に「誤) 更年期の生理的変化において、性腺刺激ホルモン放出ホルモンの分泌量は減少する。」が出題されている。
類題:32-95、35-92、36-92、37-91
⑶ 血中 HDL コレステロール値は、〔 減少する 〕。
エストロゲンには血中HDLコレステロールを増やす働きがある。
更年期では、エストロゲン分泌量の減少に伴い、
血中HDLコレステロール値が低下しやすく、脂質異常症のリスクが高くなる。
35-92(3)に「誤) 更年期の女性の血中 HDL コレステロール値は、上昇する。」
38-93(5)に「誤) 血中HDLコレステロール値は、低下する。」が出題されている。
⑷ 骨吸収は、抑制される。
エストロゲンには骨吸収を抑制する働きがある。
更年期では、エストロゲン分泌量の減少に伴い、
骨吸収>>>骨形成となり、骨密度の低下につながる。
※骨吸収の抑制がなくなるだけなので、「促進される」とはあえて書かないでおきます。
類題:39-92、38-93、32-95
〇⑸ 子宮内膜は、萎縮する。
正しい。エストロゲンには子宮内膜を厚くする役割があるが、
更年期では、エストロゲン分泌量の減少に伴い、子宮内膜は萎縮する。
33-40(3)に「正) 子宮内膜の増殖は、エストロゲンで促進される。」があるので
推測できなくはないが
(1)〜(4)が直近数年に限っても国試頻出の誤りであるため、そちらを切った方が早い。
類題のリンクがたくさんあることからも分かるように
この問題はド頻出である。
文責:アヒル(O)
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