栄養教育プログラムの評価の種類(企画評価、過程評価、影響評価、結果評価、経済評価、総合評価)

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栄養教育プログラムの計画を評価する指標には、企画評価、過程評価(経過評価)、影響評価、結果評価、経済評価(費用効果分析、費用便益分析)、総合評価などがある。

栄養教育プログラムの評価指標

 

 

① 企画評価-栄養教育プログラムの企画は、適切であったか。

② 過程評価-栄養教育プログラムは、企画通りに実施できているか。

③ 影響評価-栄養教育プログラムによって、対象者にどのような良い影響を与えたか。

④ 結果評価-栄養教育プログラムの目標は、どの程度達成されたか。

⑤ 経済評価-栄養教育プログラムに要した費用と、その効果はどうだったか。

経済評価には、費用効果分析、費用便益分析、費用効用分析がある。

⑥ 総合評価-すべての評価を含めて総合的な評価する。

 

 

企画評価

企画評価は、栄養教育プログラムの企画内容は適切であったかを評価する。

(例)

・対象者の特徴を把握し、企画に反映することができたか。

・課題に対処するために設定した目標は適切であったか、またそれに対するアプローチ方法は適切であったか。

など

 

 

過程評価(経過評価)

過程評価は、栄養教育プログラムを企画通りに実施出来ているかを評価する。

(例)

・栄養教育プログラムは、計画通りに実施できているか

・対象者が、途中時点でどの程度理解を深めることができたか。

など

 

 

影響評価

影響評価は、栄養教育プログラムによって得られた対象者の行動の変化や知識の向上などの影響を評価する。

(例)

・栄養教育によってみられた対象者の行動の変化や知識の習得として、「適正な体重を保つための食事に関する知識が増えた」、「アルコールの適量が分かった」、「野菜を毎食食べるようになった」など。

 

 

結果評価

結果評価は、栄養教育プログラムの目標に対する評価である。

(例)

・肥満解消のための栄養教育プログラムで、BMIが25未満を達成できたものの割合

・骨密度を高めることを目的とした栄養教育プログラムにおける、1年後の骨密度の変化

 

 

経済評価(費用効果分析、費用便益分析、費用効用分析)

経済評価は、栄養教育プログラムの効果を経済的に評価する指標である。

費用効果分析、費用便益分析、費用効用分析の3つがある。

費用効果分析

いくつかの栄養教育プログラムによって得られた効果に対して、要した費用を求める。

 

費用便益分析

栄養教育プログラムにかかった費用と、得られた結果を金額で表し、その収支によって評価する。

 

費用効用分析

栄養教育プログラムによって得られた単位効用あたりの費用によって評価する。主にQOLまたはOALYを用いる。

 

 

総合評価

総合評価は、企画評価、過程評価、影響評価、結果評価を総合的に評価したものである。

 

 

栄養教育プログラムの評価の例

 

例えば、肥満者を対象とした減量プログラムの場合

 

 

① 企画評価-栄養教育プログラムの企画は、適切であったか。

減量の目標は適切であったか。

指導者の選定は適切であったか。

用いた教材は対象者のレベルに合っていたか。

など

 

② 過程評価-栄養教育プログラムは、企画通りに実施できているか。

栄養教育プログラムは、予定より遅れていたり、逆に早まっていたりしていないか。

 

③ 影響評価-栄養教育プログラムによって、対象者にどのような良い影響を与えたか。

対象者の野菜摂取量の増加

間食の頻度の減少

運動量の増加

など、減量プログラムを進めていくうえで得られる良い影響を評価。

 

④ 結果評価-栄養教育プログラムの目的は、どの程度達成されたか。

対象者の体重の変化

 

⑤ 経済評価-栄養教育プログラムに要した費用と、その効果はどうだったか。

経済評価には、費用効果分析と費用便益分析、費用効用分析がある。

費用効用分析-対象者が1kg減量するのにどれくらいの費用を要したか。

費用便益分析-対象者が減量することによって得られる便益を金額に換算し、栄養教育プログラムに要した費用と比較する。

 

⑥ 総合評価-すべての評価を含めて総合的な評価する。

 


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