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管理栄養士国家試験の「循環器系」まとめ

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循環器系に関する問題は国家試験で毎年のように出題されていますが、ややこしくて苦手な方も多いのではないでしょうか。過去の国家試験で出題された内容を中心にまとめましたのでぜひ確認してみてください。


1.循環器とは?

身体での血液などの体液の循環を司る器官。心臓、血管、リンパ管などがこれにあたる。

 

2.心臓まとめ

●大きさ:人の握りこぶし大
●壁の厚さ:心室壁の方が心房壁より厚い。左心室壁は右心室壁より厚い。(左心室は、大動脈につながっており全身へ血液を送るため)
●弁:三尖弁(右心室と右心房の間にある。)、僧帽弁(左心室と左心房の間にある。二尖弁ともいう。)
●洞房結節右心房と上大静脈の間に存在する。心臓のペースメーカーの役割がある。
●心拍出量:拍出する血液の量は左右で同じ。成人では、一回の拍出で約70ml、一分間におよそ4~5ℓが拍出される。
●心拍数:成人で一分間に70回程度。交感神経の興奮により増加。副交感神経により低下(又は定常に)

 

3.血管まとめ

①大動脈:出発地点は心臓の左心室。酸素を多く含む。
②大静脈:全身を周って心臓の右心房に帰ってくる。二酸化炭素を多く含む。
③肺動脈:出発地点は心臓の右心室で、肺に向かう(右心室→肺)。静脈血が流れている。
④肺静脈​肺から心臓の左心房に戻ってくる(肺→左心房)。動脈血が流れている。
⑤鎖骨下静脈リンパ液が流入する。

「肺動脈なのに流れているのは静脈血」、「肺静脈なのに流れているのは動脈血」とややこしいので国試や模試でひっかけ問題としてよく出題されていますね。

⑤冠状動脈:心臓に酸素や栄養を送る。
⑥門脈:胃や腸、膵臓などから静脈血を肝臓へ送る血管。

4.循環器疾患の要点(過去問5年出題内容より)

・肺塞栓は、静脈血栓症で起こる。
・脳塞栓では、心臓でできた血栓が脳の血管に詰まる。
・脳梗塞は、心房細動で起こる。(心原性脳梗塞ともいう。)
・心筋梗塞では、心筋壊死が起こる。(心筋壊死によりAST、CK、LDH上昇
・狭心症では、ニトログリセリンを投与する。
・高血圧は、脳出血の原因となる。
・左心不全では、喘鳴、頻脈、肺水腫、四肢のチアノーゼ、尿量低下などが起こる。
 (肺に関する系は左心不全です。)
・右心不全では、頸静脈怒張、胸水、腹水、浮腫などが起こる。
(全身症状は右心不全ですね。)

関連記事「左心不全と右心不全の違い」

5.循環器系とホルモンの関係

●レニン:血圧が低下するとレニンの分泌が増加する。
 血圧は「心拍出量×末梢血管抵抗」で求められる。

●自律神経系:自律神経系には交感神経と副交感神経がある。
①交感神経:心拍数↑
②副交感神経:心拍数↓

●アンギオテンシンⅡ末梢血管収縮作用をもち、血圧上昇に関与する。

 


2020.6.25 記事を一部訂正いたしました。

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