クワシオルコルとマラスムスの違いを理解しよう!それぞれの覚え方と過去問題
1.クワシオルコル、マラスムスとは?
マラスムスもクワシオルコルも、たんぱく質エネルギー欠乏症(PEM)の一種で、エネルギーやタンパク質の不足が原因となって起こります。
クシオルコル(kwashiorkor)とは?
主にタンパク質の不足による栄養障害。
→覚え方:「タンパクワシオルコル」
マラスムス(marasmus)とは?
主にエネルギー不足による栄養障害。
上記は必ず覚えておきたいポイントです。
では、それぞれをもう少し詳しくみていきましょう
1.クワシオルコル
前述のとおり、クワシオルコルは主にタンパク質の不足が原因となって起こります。
タンパク質が不足することによって身体に様々な異常が起こります。
①脂肪肝
たんぱく質の不足により、リポタンパク質による脂肪の運搬が不十分となった結果、肝臓に脂肪がたまり脂肪肝となる。
②浮腫(低アルブミン血症など)
たんぱく質の不足により、低アルブミン血症や膠質浸透圧低下による浮腫を生じる。(関連記事:血漿膠質浸透圧と浮腫の関係)
③腹水
④免疫能の低下
など
2.マラスムス
マラスムスは、主にエネルギーの不足が原因となって起こります。
主な症状は、体重減少(筋力・体脂肪量の減少)です。
クワシオルコルと違い、脂肪肝や低アルブミン血症による浮腫などはみられません。