追試25-36 脂肪肝に関する記述である。

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追試25-36 脂肪肝に関する記述である。正しいのはどれか。

(1) 脂肪肝は、肝細胞中にリン脂質が過剰に蓄積した状態をいう。

(2) 脂肪肝は、マラスムス(marasmus)型栄養失調で認められる。

(3) アルコールの多飲は、脂肪肝の原因とならない。

(4) 非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は、肝硬変に移行しない。

(5) 非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)では、インスリン抵抗性がみられる。

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(1)     誤り:脂肪肝は、肝細胞中に中性脂肪(トリグリセリド)が過剰に蓄積した状態をいう。

脂肪肝とは、肝細胞に中性脂肪が蓄積した状態である。もともと肝臓はエネルギー源として中性脂肪を作って蓄えており、消費エネルギーより産生する脂肪が多いと、脂肪肝になる。

(2)     誤り:脂肪肝は、クワシオルコル(kwashiorkor)型栄養失調で認められる。

栄養障害には、タンパク質とエネルギー両者の欠乏によるマラスムス型と、タンパク質欠乏によるクワシオルコル型がある。後者の場合エネルギーはあるが、タンパク質摂取の不足により、タンパク質が合成できない。脂質輸送に必要なリポタンパク質を作れず、脂肪を消費できないため、脂肪肝になる。また低タンパク血症による腹水や浮腫がみられる。

(3)     誤り:アルコールの多飲は、脂肪肝の原因になる。

肝臓では脂質のβ酸化や、アルコールの解毒等が行われる。飲酒が多いとアルコールの処理に追われ、β酸化が行われず肝臓に脂肪がたまる。また、アルコール自体も肝臓で中性脂肪に変換される。

(4)     誤り    非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は、肝硬変に移行する。

飲酒が少ない場合の脂肪肝(NAFL)は、肥満や糖尿病などが原因とされる。NAFLによって肝細胞が壊れだすとNASHになり、NASHが進行すると肝硬変や肝臓がんを引き起こす。

(5)     正しい

肥満や糖尿病によるインスリン抵抗性によって血糖値が下がらない状態になると、肝臓に脂肪をため込みやすく、NAFLになる。それが進行してNASHとなるとされる。また脂肪肝になると、インスリン抵抗性が起こりやすくなることが報告されている。

【参照】https://dm-net.co.jp/calendar/2019/029239.php

 


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