⑴ フッ化物の歯面塗布の主な目的は、〔 むし歯(う歯) 〕の予防である。
フッ化物は酸による脱灰を防ぎ、再石灰化促進・抗菌効果があるため、むし歯予防に有効である。
⑵ シーラントの主な目的は、歯周病の予防である。
シーラントは、奥歯の噛み合わせ部分の溝を樹脂などで埋める処置である。
溝を埋めることで食物の詰まりやプラークの蓄積を防ぎ、むし歯の発生リスクを低減する。
また、埋める際の樹脂にフッ化物を混ぜることで数年単位でのむし歯予防効果が得られる。
〇⑶ 糖尿病は、歯周病のリスク因子である。
正しい。これらの疾患は相互にリスク因子となりうる。
糖尿病は歯周病のリスク因子であり、歯周病は、糖尿病のリスク因子である。
なお、前年にも同じ内容の選択肢が出題されている。
38-9 わが国の歯科口腔保健に関する記述である。
⑷ 直近5年間の学校保健統計調査によると、小学生におけるむし歯(う歯)の被患率は、〔 減少傾向 〕である。
文部科学省の令和元年〜令和4年度の学校保健統計調査によれば、
小学生におけるむし歯の被患率は減少傾向にある。
これは学校での歯科保健指導やフッ化物の適切な活用、
保護者の意識向上などが貢献していると考えられている。
⑸ 直近5年間の学校保健統計調査によると、中学生における被患率が最も高いのは、〔 裸眼視力1.0未満の者 〕である。
文部科学省の令和元年〜令和4年度の学校保健統計調査によれば、
中学生における被患率が最も高いのは、裸眼視力1.0未満の者で60%程度が該当する。
小学生約35%、中学生約60%、高校生約70%と進級するにつれて増加している。
なお、中学生のむし歯も減少傾向である。
文部科学省. 令和4年度学校保健統計(学校保健統計調査の結果)確定値. (2023) .
ttps://www.mext.go.jp/content/20231115-mxt_chousa01-000031879_1a.pdf, (2025年3月29日閲覧)
文責：アヒル
