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リフィーディング症候群に関する問題は2~3年に一度出題されています。リフィーディング症候群を学ぶ上で重要なことは、「どのような人に起こりやすいか?」、「原因は何か?」、「血液所見において低下する値と上昇する値は何か?」です。
リフィーディング症候群とは?
リフィーディング症候群は、リフィーディングシンドロームとも呼ばれています。
発症の主な原因は「慢性的な栄養不良状態の者に対する急な栄養補給」です。
数日間絶食していたのに、急に高エネルギーの食事を食べたら、体がびっくりしてしまうことは容易に想像できるかと思います。 逆に食事を日常的に十分摂取している人が、ある日急に食事を摂り過ぎたとしても発症することはないといえます。
つまり、リフィーディング症候群は、栄養素が不足して体内のエネルギー源が枯渇し、脂肪などを主にエネルギー源としている状態で発症しやすく、急激な栄養の投与によって起こるものであり、リフィーディング症候群の予防のためには栄養の投与の速度をゆっくりとする必要があるのです。
リフィーディング症候群とインスリン
リフィーディング症候群では、過剰なインスリンが分泌され、低リン血症や、低カリウム血症、低マグネシウム血症などを起こします。また、インスリンの過剰分泌によって低血糖発作を起こすこともあります。
( 低リン血症や低カリウム血症、低マグネシウム血症が発症するのは、インスリンの分泌によってグルコースが細胞内に取り込まれるが、その際にリンやカリウム、マグネシウムなども一緒に細胞内に取り込まれてしまうためといわれています。 )
術後で絶食していた患者や、低栄養患者に栄養補給を行う際には特に注意が必要であり、栄養投与前には十分にモニタリングを行います。
重要ポイント
● 原因は低栄養状態の者に対する急な栄養補給
● 血液所見:低リン血症、低カリウム血症、低マグネシウム血症など
● 絶食後や低栄養状態の者で発症しやすい。
● 神経性食欲不振症の者も発症する可能性がある(第30回国試より)
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