管理栄養士の就職活動において学歴は重要なのか?


 

現在、日本には多くの栄養士・管理栄養士養成校がある。

Nスタディでは、学校選びや就職活動の参考資料とすることを目的として、

「管理栄養士が就職活動をする上で学歴は重要であるか?」についてアンケートを実施して検討した。

 

この記事では、その結果をまとめ、管理栄養士の就職活動の現状を考察する。

 

 

管理栄養士になるには

まず、管理栄養士になるには、管理栄養士国家試験に合格する必要がある。

栄養士養成課程を卒業して一定期間の実務経験を積むか、管理栄養士養成課程の4年制大学で必要な単位を取得し卒業することで、管理栄養士国家試験の受験資格を得ることができる。

しかし、同じ管理栄養士になるにしても、その養成校は様々であり現在では全国に約150校存在している。

 

 

学歴は就職活動に影響する?

 

最終的な目標を「管理栄養士国家試験合格」とすれば、どの学校も同じであるが、それ以外の部分では学校によって様々な特色を持つ。

そこで、当サイトでは
出身校によって、その後の就職活動に影響があるのかを検討するため、クラウドワークスに登録する栄養士・管理栄養士100名を対象にアンケートを行った。

 

n=100

 

そう思わない 35名
そう思う 26名
どちらでもない 24名
とてもそう思う 9名

 

アンケートの結果、

100人中35名が「そう思わない」26名が「そう思う」24名が「どちらでもない」9名が「とてもそう思う」と回答。

「そう思わない」が最も多い結果となった。

 

そこで、そのように回答した理由について調査をしたところ以下のような意見が得られた。

 

学歴が重要ではないと考える理由

 

管理栄養士が就職活動をする上で学歴は重要だと思いますか?という質問に対して、

「そう思わない」、「全くそう思わない」と回答した方の意見をまとめると以下のようになった。

 

 

持っている免許・資格は同じ

最も多かったのがこちら。

「管理栄養士」という国家資格は同じなので、出身校はあまり関係ないといった意見。

就職活動における実体験も多く集まった。

 

なお、その理由として、アンケートから以下のような意見が得られた。

管理栄養士の場合は、専門学校や短大卒業であっても資格さえとれれば学歴はあまり関係ない。就職についても4年生大学が有利なことは殆どないと感じる。
自分の経験では、管理栄養士の資格を持っていれば学歴を問われたことは無いから
実体験になりますが、過去に管理栄養士の養成校としてとても有名な学校を卒業し、わたしがいる施設が初めての職場だ。と人と仕事をしたことがありますが、献立作成が効率が悪くて、栄養バランスも悪い献立ばかり立てていました。それに、プライドがあるのか調理師や調理員が献立について質問したり使う食材が実はもう使ってしまって無かった。と報告しただけで、尋常じゃないくらいヒステリーを起こしてとてもびっくりしました。また、行事食の時にフォローに入ってもらったのですが、とても手際が悪くて雑でした。切り分け方もとても汚かったです。上記のような理由から雇う側も施設側も学歴は特に重要視しなくなり、それよりも調理技術がどの程度あるのか。あとは、調理員の人たちと上手くやっていけそうか。上手くやっていく。と言っても言いなりにならず、上手く扱えるのか。という点が重要だと思います。
管理栄養士としての知識は必要ですが、実際社会に出て働いてみると知識だけでは通用しないことが多々ありました。私が入職した所は管理栄養士が責任者としている所でしたが、厨房の職員の中では1番後に入ったため、新入りなのに責任者という複雑な立場でした。自分より経験があり、年上の調理員の方々を責任者としてまとめていくのはとても苦労しました。言葉使いや、話しかけるタイミング、機嫌を損ねないような話の運び方など気を使いました。職員とのコミュニケーションが良好でないと、仕事も楽しめず、本来の実力も発揮できないと思います。また、管理栄養士は1人職場が多いため、多職種と関わる時は自分の意志をしっかり持つことも大事だと思います。以上より、学歴はそれほど重要ではないと考えます。
自分が何をしたいために管理栄養士になるのか。そこをきちんと見つめ直し、自分の目的に合った企業を探し、その企業へ自分がなぜその企業でなくてはならないのかをきちんと説明することができれば就職できる可能性がすごか上がると思う。自分の熱意が重要になると思うので、資格さえ取れれば学歴はあまり関係ないと思う。
どのルートで管理栄養士免許を取っても、働いてしまえば同じ土俵になるためあまり学校は関係なくなると思います。優秀な大学を卒業していても、仕事ができるかどうかは別物です。専門学校や短大卒の方が実務経験を経て免許を取っているので、働きながら勉強している苦労もあるためガッツもある印象です。
一番重要なのは学歴よりも管理栄養士の仕事に対する熱意や情熱ややる気だと思います、学歴がいくらあっても熱意や情熱ややる気が欠けていると実際に現場に立った時に必ずと言って良い程に挫折します、私は職場でそうした新人を何人も見てきています、なので管理栄養士の面接では比較的学歴よりも管理栄養士になりたいと思った理由や、管理栄養士になったらどうしたいかという質問をかなり多く受けます、学歴は二の次で一番重要なのは熱意・情熱・やる気です。
管理栄養士として就職するのであれば、学歴は重要ではないと思います。管理栄養士以外の職種であれば、学歴が優先されることもあると思います。
資格を取得してしまえば同じ土台だと感じる。就職活動では基礎学力よりも、専門知識や人柄を評価されているように思った。

 

資格を取ってからがスタートライン

学歴よりも、資格をとってからのが重要だというような意見も多く集まった。

 

アンケートからは、以下のような意見が得られた。

学歴はそんなに関係ないと思います。色々な病院やクリニックなどの管理栄養士の方と知り合うことが多いですが、皆様色々な大学を出ていらっしゃいます。大学も大事なのかもしれませんが、やっぱり結局は管理栄養士の資格を取ってからがスタートラインだと思います。また、仕事しながらどう知識をブラッシュアップしていくのかがやっぱり大事です!
もちろん偏差値の高い有名大学出身であることは加点になると思います。しかし、管理栄養士は実際の経験値が重要視されるため、スタートラインに同時に立つ新入社員でしたらそこまで重要視されないと思います。
国家資格をとってしまえば、大学の学歴に差があってもスタートラインは同じだと思うため。自分が4年制の管理栄養士養成専門学校出身だが、就職活動で他の大学生と差を感じたことはないため。

 

出身校がどこであるかが、仕事に直接影響することはあまりないとの意見が多かった。

就職活動においては、その人の人柄や姿勢が評価されるのかもしれない。

 

給料は変わらないから

給料に関して、アンケートから以下のような意見が得られた。

私の職場では学歴はあまり関係ないような感じがします、お給料も変わらないです。
資格自体があれば学歴自体がお給料に反映されるような職種じゃないと思います。

 

 

学歴が良くても苦労した経験がある

有名校や偏差値の高い大学出身者からは、就職活動において苦労した経験などが得られた。

 

学歴は良いが、就活に苦戦したから。
公立校なので私立より偏差値は高い方でしたが、落とされることが多かったため
私自身の経験ですが、大学の偏差値は高い方でしたが、大学名を聞かれることもなく、栄養士として就職するときも「管理栄養士」を持っていることで採用されました。今もフリーで管理栄養士として活動していますが、出身大学名を聞かれることもなく、経験がどれだけあるか?で採用されているように感じます
私は管理栄養士養成校の中で偏差値が高い方の大学に通っていて、委託会社を中心に就職活動を行なっていました。大学名を伝えると就職活動の際に面接で一緒になった就活生の子に「頭良いね!」と言われることはありましたが学歴を感じたのはその時ぐらいでした。実際に就職しても調理師やパートさんなど管理栄養士養成校の学歴のことなど分からない方がほとんどです。以上のことから管理栄養士の資格職募集の場合は就職活動で学歴はそこまで重要だとは思いません。短大卒の栄養士さんで、現場で働かれて管理栄養士をとるのと、大卒とでは変わらないと思います。

 

その他の能力・スキルが重要

学歴よりも、管理栄養士として働くためにはコミュニケーションスキルなどの他のスキルが必要といった意見。

 

アンケートからは、以下のような意見が得られた。

就職活動をしていたとき、大学のことはサラッと確認された程度でした。性格・コミュニケーション能力の面を見ていただいたように感じます。特に、大学のある県とは別の県での就職活動では関係ないように思います。
学歴よりも、チームワークを円満に進めていく能力や食材の知識の方がはるかに大事です。
学歴ではなく、栄養士としての人柄、幅広い知識、コミュニケーション能力の方が大切です。相手の生活をききだす、入り込むには、時事ネタから栄養ネタまで必要で、それには学歴は全く関係ないですし、私が面接官なら気にしません。

 

入職後の話題として

入職後に、出身校についての話題になることはある様子。

上司の価値観によって、反応が異なるのかもしれない。

 

アンケートからは、以下のような意見が得られた。

学歴はほとんど意味がないと思っています。実際に就職してから学歴について聞かれても「同じ学校だね」っていう会話くらいで、それが業務に役に立ったと感じたことはありません。関係あるとすれば、その学校の卒業生が粗相をしてたら悪い印象はあると思いますが、別に学歴を聞いたから就職やその後の業務に関係があったと感じた場面は私はありませんでした。
責任ある仕事なので、その仕事ができるかどうか、人となりをみて判断するので、就職活動においては学歴はあまり関係ありません。ただし、入職してからは学歴を他の人と比較されることはあるかもしれません。

 

 

その他の意見

その他の意見として、

昔、管理栄養士の同僚がめちゃくちゃ知識も豊富で仕事のできる人であったが、卒業大学を聞いたらあまり知らないところだった。学歴は全く関係ないなと感じた瞬間だった。
私は栄養士の学校を卒業して、社会人6年目にして管理栄養士の資格を取得しました。(試験は2度受けました)学歴がなくても、4年生の大学に行かなくても、自分の努力次第で独学でも管理栄養士の資格はとれます。なので就職活動においても、学歴よりも努力や熱意や情熱といった人間性が伝わる方が大切だと思うので、私は学歴は全く重要ではないと思っています。それに管理栄養士は学歴があるから出世できる職業でもないですし、出世しても病院では部長クラスまでなれないですし、立場も弱いですし、管理栄養士で成功させたい、稼ぎたいと欲があるのなら日々努力しないといけないので、そうなると学歴なんてほぼ不必要と私は考えます。

などがあった。

 

 

 

学歴が重要であると考える理由

 

次に、管理栄養士が就職活動をする上で学歴は重要かについて、「そう思う」、「とてもそう思う」の回答した方々の理由として多かったものをあげていく。

 

働きたい職場によっては必要

同じ管理栄養士でも、働きたい職場によって必要とされる条件が異なる。

例えば、商品開発などの業務に就く場合は修士卒であることが必要な会社が多い。

 

アンケートからは、以下のような意見が得られた。

食品メーカーなどの一般企業に就職するのであれば大学の偏差値なども見られる場合があります。食品メーカーは企業名が広く知られてりることもあり、競争率が高いです。学歴と合わせてその企業に対する熱い想いも大切です。職種によってみられるポイントは異なるので私の経験でのお話をお伝えさせていただきました。

修士のみを採用する職場もあるから。

病院や福祉施設等への就職活動には資格さえあれば学歴はあまり見られなかったと思いますが、食品会社の商品開発等への就職活動の時は、ある程度学歴は見られたように感じました。

とても重要というほどではないですが、働きたい職場によっては学歴が左右することはあり得ると思います。私は関西では有名な歴史のある大学出身なのですが、関西で就職する際に大学名に反応して良い評価をいただいたことが多々ありました。また、私の大学から希望の職場へ採用になった例が何度かあり、この大学の人は真面目で仕事ができるからいいんだよね、と採用後に人事担当者に話しかけられた経験があります。実力重視の職場では関係がないかもしれませんが、新卒で未経験から管理栄養士として働く場合、学歴で足切りをされることはあると思っています。

書類の段階で高学歴の人しか通過させない企業が全体の半分ほどを占めていたため。

例えば病院管理栄養士など、医療分野へ携わりたい場合は、学歴は無視できない事項だと思います。勤務しながら、管理栄養士の知識をブラッシュアップするため継続して勉強しなければなりませんし、ミスが許されないため、複数の仕事を同時並行でこなしつつ、間違いが無いように気を遣う仕事だからです。また、自分よりはるかに頭の良い医師や上司とコミュニケーションを取らなければなりません。学歴がある程度良くなければ、相手が何を言っているのかわからないというのが現実です。

以前勤めていた病院の話ですが、一人を除いてみな同じ大学出身者でした(5人くらい)。採用者の方がその大学を出ていて、出身大学に信頼と期待をこめて多く採用していたそうです。また、私の出身大学はキリスト教系で、看護の学科との交流もあり合同授業もあるため、臨床に力を入れていました。そのような背景があり、学歴を重視してくださったのだと思います。特色のある学校出身だと、その独自性を受けて採用してくださるところも多くあると思います。

 

有利であるため

どの業界でもそうですが学歴がある方が就職には有利だと思います。
地元で就職する場合、卒業生の管理栄養士を多く輩出している大学は知名度が高く、先輩方の活躍もあるので好印象になることが多いと思います。
自分自身が有名な栄養大学出身ではないので、研修会や勉強会などでやはり他職種の方からがっかりされることがあったから。管理栄養士同士でもある程度出身大学でグループができたりすることもあり、学歴はあるにこしたことはないと思う。
私自身が出産のため職場を離れることになり、新しい栄養士を採用することになった際、新卒の方を採用する方向で募集をかけ2名の方の応募がありました。面接では2名とも印象が良く決め兼ねた結果、最終的には学歴の高い方を採用することになりました。学歴が全てではないですが重要ではあると思います。
実際の就職活動時に待遇に差があることがあったため。
現在就職活動中だが、同じ管理栄養士養成校出身の人でも、大学のランクによって選考の通りやすさが違うと感じるから。例えば、事業所給食の管理栄養士、病院の管理栄養士、食品メーカーなど、仕事内容や企業規模によって、同じ管理栄養士枠の選考でも、通過確率が違っている。

 

大学のサポートがある

自分が転職の際に母校からの紹介で就職先がみつかったため。新卒では栄養士の職ではなかったが、転職で管理栄養士職になった。その時に、卒業した大学の紹介で就職先が見つかったので、大学の力は大切だと思う。また、新卒で入ったブラック企業では、学歴が低いことをトップに馬鹿にされ、世の中では学歴差別はあるものだなと感じた。

学力などの能力の指標として

就職活動をする上で学歴は必要です。レベルがわかるからです。
就職活動する上では、学歴は必要です。今までの学習能力がわかるからです。

 

職場の幅が広がる

学歴が高いほうが、就職できる職場の幅が広がると思うから
選択肢が広がる、給与の差が大きい。

 

初給料の違い

学校で習う事よりも、毎日の経験がもっとも重要でしたが、初任給が学歴によって違う為、モチベーションが違ってくると思いました。

 

上司からの評価

職場の上司が学歴にこだわる方だと、いちいちどこ出身だからとか、どこ出身の子はできるとか言われます。短大、大卒でも(個人差はもちろんあるが)やはり差はあると思います。

 

面接時の経験

管理栄養士の資格の上で直接活かせたわけではないが、ネームバリューのある大学だと面接時の話のネタになることはあった。
やはり、最終学歴を聞かれることは多いので大学まで求めているのかなと感じます。

 

研究室の研究内容が異なる

大学で学べる内容は、卒業研究時、配属される教授に大きく左右されます。管理栄養士養成校の中でも有名な大学の方がきちんとした研究をしていると思います。(大規模な研究や企業との共同の研究など様々ですが)そこでの経験が就職後にも関わってくると思うので、ある程度の学歴、大学レベルは重要かと思います。また学友の意識なども、大学のレベルによって変わると思います。栄養士養成学校の中には名前と簡単なペーパーで受かるような所もあるのが事実です。

 

その他の意見

たくさんの応募者をみる中で、まず学歴は必ず見られるからです。

 

学歴によって不利になった経験

就職活動をしていた時、同じ管理栄養士の資格を持っているのにも関わらず、学歴が違うという問題だけで就職活動が不利になってしまいました
そのため、私は同じ管理栄養士の資格を取得するにしても、できるだけ学歴が高く見られる学校などに行く事が良いと感じました。
わたしは大学ではなく短大を卒業してから管理栄養士を取得したのですが、やはり自分が思い描いていた管理栄養士の職に就くには有名な大学を卒業した方が有利だったと強く実感しているからです。

 

最後に

この記事では、管理栄養士の学歴と就職活動についてまとめました。

様々な意見が集まりましたが、どれも実体験によるものが多いことから、これから管理栄養士を目指そうと考えている学生の方にも参考にしていただけるのではないかと思います。

 

また、この記事についてなにかご意見・ご感想がございましたら、コメントしていただけると幸いです。

 

注意点として、

この記事に掲載された意見はあくまで回答者個人の意見ですので、

参考程度にご覧ください。

 

アンケートにご協力いただいた皆様に改めて感謝申し上げます。


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